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    懺悔の紅色 (3×5)

    彼奴と初めてであったのは、
    俺が三仏神の命をうけて八戒を探していた時だった。
    正確には、八戒ではなく、猪悟能と言う名だったが。
    町で、ある男が猪悟能をかくまっていると話を聞いて、
    俺は町外れにある小さな家を訪れた。
    戸を叩くと、
    中から聞こえたのはかなり気の抜けた声だった。
    暫くして戸が開いた時に出てきたのは、
    長い髪の...。
    「...?、あんた男か?」
    つい心の声が出てしまった。
    「俺が女に見えてんなら、いい眼科紹介するぜ?」
    長い髪の、男だった。
    暗闇であまり分からないが、紅色の髪だ。
    この髪の色は...。
    「...んで、何のよう?」
    「あぁ、夜分遅くにすまない。人を探している」
    そう言うと目の前の男は一瞬目を見開いたが、
    何も知らないと言う素振りを見せた。
    嘘が苦手のタイプらしい。
    「嘘をつくといい目にはあわん。
    罪人を匿えば、同罪になる」
    「んなこと言っても、知らねぇもんは知らねぇの。
    つーか、何で坊さんが罪人探してんのよ?」
    らちがないので俺は男の家のドアノブを握った。
    その時、男は条件反射なのか知らないが、
    俺が手を捻る前にそれを阻止した。
    「ふほーしんにゅう」
    「まだ入ってはいない」
    かなり近くに顔がある。
    このまま口を割らないようだったら、
    このまま犯してしまおうかと考えたが、
    流石に止めといた。
    猪悟能を何故匿っているかは知らないが、
    俺を真っ直ぐ見つめる紅色の瞳は
    こんなにも外が真っ暗なのに、
    月の光ひとつで美しく輝いていた。

    ──トラワレル。

    その考えを振り払うように、
    俺は銃を取り出し、一発ドアにぶちこんだ。
    俺と悟浄の出会いは、
    かなり最悪だったことを覚えている。

     ※出会いばかっりですみません。
       現在は違うのも書いています。

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