カーテンの隙間から漏れた日の光が
眩しくて目が覚めた。 今日は土曜日だ。
昨日いろいろ(アレも含めて)忙しかったから、
どうやら疲れていてアラームの音が聞き取れなかった様だ。
私にしては少し寝過ぎた。
身体を起こすと、何かいつもしている動作が
ひとつ足りないような気がした。
よくよく考えれば、寒い。
周りを見ると、今私にかかっている布団は
昨日寒いからと用意した中布団のみで、
メインが見当たらない。
寒いのは当然だ。
こうなった原因は...。
「ん、すぅ...。す...~」
いつも聞いている可愛い寝息をしている克哉が、
みのむし状態になっている...、からだ。
まさか、ここまで完璧なみのむし...、ではなくて、
ぐるぐる巻きは初めて見た。
昨日の夜は冷えたからと言っても、
私の分まで奪うことはないんじゃないかと
眠っている克哉に視線で訴える。
まぁ、彼もわざとやったわけではないだろうし、
仕方がないと言えば仕方がない。
...だが、
「私に風邪を引かせる気か?」
深夜の極寒の中、私はバスローブと
薄い中布団だけをかぶっていただけだ。
「ん、ん~...。ふふ、ん(笑)」
「...」
だが、昨日無理をさせたのは私だし、
彼が気持ち良さそうにして眠っているから
まぁ、いいかと許してしまうのが恋の
恐ろしい落とし穴かもしれないな...。
──だが、克哉...、
「布団は返してもらうぞっ」
布団の端を引っ張ると、
克哉は転がりながら身に付いた布団を払い、
私の所まで転がってきた。
「これは、私から布団を奪った罰だ。
しばらく、君の身体で暖めてもらうからな(笑)?」
私は暖かい克哉を抱き締めながら、
もう一度ベッドに沈んだ。
「ぅ~、う~...」
しばらく私が冷たかったのか、克哉が唸っていたが...、な。
※また御堂×克哉ですみません。
かなり、好きなんです。
しかし、克哉は寝相いいと思います。
[5回]
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